実績

海外進出企業における生産拠点再編による
早期経営改善の実施

生産拠点の統廃合により、子会社の経営管理および生産管理を強化し、増収増益への道筋をつけた事例。

専門業種
テーマ
事業規模
  • 従業員 約220名 / 年商 約100億円

起きていた問題

対象企業は国内に生産子会社1社、中国に生産子会社2社を持ち、グループ年商約100億円の部品製造会社です。大手電機関連メーカーをクライアントに抱え、取引先のコストダウンと量産要請に対応するため、中国に生産戦略拠点を整備していました。しかし、メーカーの製品生産の打ち切りなどのあおりを受け、売上高が減少し、2期連続の赤字になっていました。そのため、経営幹部が資金繰り対応に追われ、マネジメントも機能不全におちいっていました。

コンサルタントの関わり方

経営改善だけでなく弁護士、会計士、経営幹部を含めたプロジェクトチームリーダーも担当

担当のコンサルタントは、経営と製造の両面で同時に支援をするべく、経営戦略を担う中小企業診断士、製造業に精通する中小企業診断士の2名体制でコンサルティングにあたりました。また、中国に生産拠点があったため国際税務と中国の実情に明るい会計士、中国法務に精通する弁護士に声をかけ、チームを組成。クライアント企業に対して、本社・子会社の各経営幹部を招聘しました。
担当コンサルタントが経営改善プロジェクトチームのリーダーとなり、現地調査から経営改善計画・戦略策定、アクションプランの策定、金融機関との金融調整などにあたりました。

解決方法

減収増益、増収増益の2カ年計画で、早期の経営改善の道程をつける。

経営の早期立て直しを行うべく、経営管理体制の強化と生産拠点の再編を同時に取り組みました。コンサルティングの方針として、①中国の生産法人の1つは「中国でつくって、中国で売る」、自立した経営を行うこと、②国内生産法人は廃止し、中国のもう一つの生産法人がグループ全体の製造拠点とする、③日本本社は全体のコントロールセンターになるべく、機能・ガバナンスの強化を行うこと、を掲げました。
景気やメーカー動向に左右されず利益の出る体質へ変革を図るため、まずは赤字の原因を究明し、減収となっても利益が確保できる計画策定を図りました。

解決 POINT 1

日本国内の生産拠点を廃止し、生産戦略を再編。

国内生産法人の売上に対するグループ会社間のシェアは、年々低下していました。損益分岐点を安定的に超えることは難しかった原因や生産力、生産技術、物流効率などを総合的に勘定し、中国の生産法人に生産を統合することにしました。
雇用については希望退職を募りました。企画開発担当者や管理者などは本社等に異動し、技術やノウハウは社内に残すことができました。中国に生産拠点は、中国向けの生産、日本向けの生産と役割が違いますが、中国に集約されることで仕入れや物流、受注量の増減対応等に2拠点が連携するなど、生産効率が高まりました。

解決 POINT 2

中国子会社に日本人を常駐させ生産管理体制を強化

中国の生産法人は、生産管理が機能していませんでした。例えば、生産計画・納期計画が全く行われていない状態だったので、納期に間に合わせるために飛行機での小口輸送が頻発しているなど、コストを度外視した実態が、調査から浮かび上がってきました。
その原因は、日本本社の管理の目が行き届いていなかったこと。進出当時は、頻繁に本社から人が行っていましたが、時間が経つにつれ、任せきりの状態に。それにより、生産管理を知らない現場スタッフが場当たり的な対応を繰り返し、不要なコストを発生させていました。国内法人でも生産管理面で課題が多かっため、コンサルタントが日本流の生産管理を教え、教えられた日本人スタッフを常駐させて、中国の生産拠点を立て直しました。

解決 POINT 3

コントロールセンターとしての本社機能の強化

本社がコントロールセンターとして機能するために、まずは赤字を止めて資金繰りに奔走する状況を脱することが必要でした。そのために、生産拠点の再編や中国生産法人の管理強化を行い、同時に金融機関との金融調整を、まず図りました。
並行して、「この方向でよかったのか?」を経営者と話し合う中で、経営者の想いを具現化していきました。 そこで明確になった方向性のもと、各社の経営幹部を招集して経営会議を開催し、経営方針と毎月の経営会議の仕組みや内容を共有しました。その内容に沿った経営会議を定期的に開催し、各社の状況を把握し、状況に応じてには現地に本社スタッフが派遣するなど、経営管理を行うことになりました。

効果・成果

経営方針と本社機能が明確になり、グローバルでの経営管理体制が強化

初年度は、売上が20%下がるが利益が増える減収増益の計画を、二年目は売上も利益も拡大する増収増益の計画を立てました。現在はモニタリング段階ですが、各子会社が自律した経営を行い、本社がコントロールセンターとなって戦略策定と実行を担い、グループ全体のガバナンスが機能しており、経営成績は着実に結果が出ています。
また、15年前に行った中国進出は、低い人件費を活用したコストダウンが目的でしたが、中国国内の人件費の高騰により、コストメリットは低下していました。今回の経営改善を図る中で、今後の経営方針を実現する生産拠点としての活用に、明確に舵をきりました。その結果、どういう製品の受注獲得を目指すかも明確になり、営業活動・物流活動も連携して動くようになりました。

海外進出”後”の経営管理はうまくいっていますか?

今回の企業は経営改善という視点から、海外生産拠点を軸とした再編が行われました。
海外進出企業が経営を悪化させるプロセスとして、進出直後は頻繁に関わっていても、会社全体としてうまく回っていると、手をつけていた方がいいと感じている問題に、コストや労力がかかるので蓋をしてしまう。その結果、経営に陰りが出てきた時に問題が噴出することが、今回の企業に限らず見られます。
今回の事例で起きていた問題に、心当たりがある方は、お気軽にご相談ください。大阪中小企業診断士会には、メーカーの責任者として海外進出の旗振りを行っていた中小企業診断士や、海外進出を支援する「海外進出支援チーム」がいます。専門家ネットワークから会計士や弁護士等もコンサルティング支援メンバーに加えることも可能です。経営のワンストップソリューションを、お約束いたします。

中小企業診断士
MBA(経営管理修士)

林 浩史
Hiroshi Hayashi
登録番号:402842

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