経営コラム

今日からできる「伝わる話し方」

「うちは、理解力の低いのが多い・・・」とお嘆きの貴兄に

どこかで聞いたことのあるこのフレーズ。ピンときた方は、おそらく昭和世代ではないでしょうか?
これは、ある日本酒メーカーの懐かしいCMのキャッチコピーです。と言っても本コラムのテーマは、お酒ではなく、お話です。

「うちの従業員は、いくら言っても聞かない・・」
「いちいち、言わなきゃやらない・・」
「いつまでたっても仕事が受け身で、いやいややっていると感じる」
「あーいったい、どう説明したら分かってもらえて、動いてもらえるんやろ?」という経営者や管理職のお悩みをよくうかがいます。

本日は、このようなお悩みを持つ経営者・管理職のみなさまと一緒に、「伝わる話し方」について考えたいと思います。

あなたの話が伝わらない「たったひとつの理由」

なぜ、あなたの話が伝わらないのでしょうか?

「説明の仕方や順番が悪い?」
「資料が悪い?」
「何度もなんども、何年も何年も、言い続けないといけないのでしょうか?」

あなたの話が伝わらない理由は、たったひとつです。

それは、相手の頭ではなく、あなたの頭を使っているからです。

はて?どういうことでしょう?

あなたは、「どう説明すれば、動いてくれるだろう?」「自分のロジックがおかしい?」「やってみせようか?」「資料や掲示物を工夫するか?」などと相当に思案を巡らせていることでしょう。寝ている間も、お風呂に入っている間も、そのことが、片時も頭を離れないほど考えているのではないでしょうか?
組織の方針、目標達成のための自分の役割やメンバーの役割、手順、ツールなどなど、あなたの頭は、経営に関するたくさんの情報を常に処理しています。つまり、その道の専門家になり、「会社の課題イコールあなたの課題」となっている状態です。

一方で、指示を受けるメンバーの側の思考は、どうでしょう?

「なんで、私ばっかり?」
「忙しいんだけど・・」
「そんなことをして何か意味あります?」
といったように、受け身な状態になってはいませんか?
そして、残念ながら、あなたが伝えたいことや、考えて欲しいこと、組織の課題を解決する方法について、彼らの頭はあまり使われていないようです。


ChatGPTにて制作

では、いったいどうすれば伝わるのか?

情報を伝えたいメンバーに向かって「問いかけ」を使った会話をしてあげて欲しいのです。

具体的には、

「在庫が多すぎるから、削減してくれ」ではなく、「在庫が増えすぎているように感じるんやけど、どない思う?」
「商談案件をもっと増やさなあかん!このままやったら売上目標の達成ができへんで」ではなく、「商談案件数が、前期比で減っているようやけど、なんでやろ?どないしたら前年並みに戻せるやろ?」

とあなたが、自分自身に問いかけたように、メンバーにも問いかけてあげて欲しいのです。この時の注意事項は、たったひとつ。それは、オープンクエスチョンを使うことです。
オープンクエスチョンとは、上述のように「YES、NOで答えられない質問」のことです。オープンクエスチョンとクローズドクエスチョンの違いは、下表のとおりです。この二つの質問を使い分けることでコミュニケーションはより効率的で深くなるはずです。

相手に対して問いかけ続けることは、メンバーの思考回路を主体的に変化させ、行動を変化させます。

では、なぜ「指示や命令や依頼」は、だめなのでしょう?

それは、これらのコミュニケーションは、メンバー自身に対して向けられたものだからです。つまり、解決すべき課題を「あなたが持つか?メンバーが持つか?」の二択になり、抵抗を生むのです。

一方で、オープンクエスチョンを使った問いかけでは、あなたとメンバーで「問い」を共有することになり、協力関係を生み出すことができるのです。
また、その問いかけへの答えを思案することで、彼らの頭の中は、あなたと共有した「問い」に関することでいっぱいになり、頭に浮かんだ解決のアイデアは、メンバー自身が持ち主になります。

つまり、投げかけたテーマで自然に頭がいっぱいになり、課題に対しても、あなたと同じくらい主体的な姿勢に変わるはずです。ぜひ、お試しください。

ChatGPTにて制作

まとめ

今回は、少し抽象度が高いお話になってしまいましたが、いま、メンバーに伝えたいこと、理解してもらいたいこと、自主的に動いてもらいたいことをイメージしながら再読してみてください。

そうすれば、「伝わらないのは、全てが相手の問題ではなく、私たち伝え手側にもできることがたくさんあるかも」と、頭がいっぱいになると思います。

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
次は、あなたのビジネスにご一緒させてください。

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