経営コラム

新商品開発、新事業展開を成功に導く市場調査の重要性

はじめに
 あなたは新事業を開始する際、どのようなプロセスを経て意思決定されているでしょうか?

市場調査を踏まえた新商品のコンセプトつくりから事業性評価による事業化検討などのマーケティング支援しております、矢野コンサルティング代表の矢野と申します。 中小企業をご支援しながら、大企業での事業性評価など意思決定に携わる業務もさせていただいております。
昨今、新事業に対して数千万円の補助金獲得の可能性がある事業再構築補助金がブームとなり、多くの中小企業が本補助金を利用して新たな事業を開始しています。中小企業は新市場に挑戦する際、成功確度をどのように計り事業開始しているのでしょうか。

東洋大学大学院、池谷圭右氏によると意思決定において①事業再構築を検討し得る事業転換段階の企業は外部情報のデータの利用割合が低い②4割弱は経営者1人で決定、5割弱は社内役員、幹部との相談のうえで決定していると報告があります。



(出典:中小企業経営者の意思決定プロセスに関する実証研究 ─8段階のライフステージ間の比較を中心として)

上記から、大半の中小企業においては、意思決定の根拠となる顧客や競合、技術などの外部情報やデータが乏しい状況下で意思決定していると推察できます。
そこで市場調査による外部データも加味して意思決定を行い、成功確度を向上していただきたいため、今回は市場調査についてお話しいたします。

本コラムの要点は下記のとおりです。
1.「市場調査」とは?
2.市場調査の必要性
3.市場調査の取り進め方
4.最後に

「市場調査」とは?

 市場調査とは、新商品開発やサービスの販促などを行うにあたり、適切な戦略を立てるため、課題を解決するための精度の高い具体的なアクションを決定するために必要な情報を収集・分析する、全ての方法のことをさします。

具体的に市場調査では、どのように商品を購入、使用しているのか(事実)、なぜ購入、使用しようと思ったのか(意識)、どのようにすれば行動をとるか、購入につながるか(反応)が得られ、『過去から現在に至る市場に関する動向を数字や文章等で把握すること』が可能です。

市場調査にはいくつかの調査方法が存在しますが、ここではもっとも一般的な「定性調査」「定量調査」をご紹介します。

定量調査とは、結果を「数値」で分析する調査で、一般的なアンケート調査はすべて定量調査です。
定量調査は一人ひとりの結果よりも「全体の傾向」を知ることができ、多くの人に質問し、「数値」として結果を比較分析します。アンケート票を作成し、回答してもらう形式です。市場の実態や傾向、購買者の態度や行動を量的に把握し「仮説の検証」に使われます。
調査方法としては最近、安価でお試しできるようになってきたインターネット調査をはじめ、訪問調査、調査対象に会場にお越しいただく会場調査や調査対象者の自宅にテスト商品を送付し、実際に使用し評価いただくホームユーステストなどがあります。

一方、定性調査は、結果を「言葉」で把握する調査で、主にインタビュー調査と言われるものです。
全体よりも「一人ひとりの気持ちや意識」を探り、対象者一人ひとりに深く聞いて、「言葉」で結果を分析します。インタビュアーの質問に、口頭で自由に答える形式で、態度や行動に加え、心理や意識を探ることが中心で、「仮説の構築」に使われます。
調査方法としては、対象者1人に対し30~90分ほどの時間をかけて、1対1のインタビューを実施するデプスインタビュー、4~8人ほどの複数の対象者を1度に集め、質問して回答を得たり、ディスカッションしていただき、1度に多角的な意見を収集できるグループインタビュー、顧客が商品・サービスを利用するところに同行して、購入するか否かを決める過程や実際に利用する様子を間近で観察する行動観察調査などがあります。

市場調査の必要性

 新商品開発を行うにあたって、市場や競合の状況や顧客ニーズの把握は欠かせない情報です。この情報は内部データである1次データ(社内従業員により収集した情報)では限定的になりがちです。また、外部データである2次データ(官公庁や研究機関、他社が保有している1次データなどのデータ)ではマクロの情報は取得可能ですが、しばしば新商品開発のためにフォーカスが当たった情報でないことがあります。そのため、3次データ(外部機関を利用して自社の目的に合ったデータを作成)が必要となり、市場調査が必要となってきます。

市場調査を実施しない場合、経営者や幹部、役員の方々の経験やおおよそのあたりを付けた意思決定となり客観性がなくなり、予測や成功確率が低くなります。
市場調査を実施した場合、データに基づく客観的な意思決定を行え、新商品開発の際は予測精度を高められ、成功確度の測定が可能となります。また、市場調査はPDCAのCである「確認」や「検証」にも活用することができます。

新商品開発後に期待通りのパフォーマンスが得られているか、更なる伸びしろがないか確認ができ、施策の改定や更なる新商品開発の可能性を見出すことも可能です。

市場調査の取り進め方

 市場調査の進め方とポイントは以下になります。

最後に

 以上、今回は新事業や新商品開発の成功確度を向上するために必要な市場や顧客ニーズ、心理を獲得することができる市場調査についてご案内いたしました。
定量調査はご自身でおこなってみたい場合、顧客データベースがあればご自身でも実行できます。また、市場調査会社のパネルを用いたオンライン調査であれば質問数や調査人数にもよりますが、10万円未満の費用から行うことが可能です。以下にオンライン調査可能な調査会社を2社ご紹介しますのでご興味ある場合、お問い合わせいただければと存じます。

主要取扱
マクロミル:https://www.macromill.com/service/
楽天インサイト:https://insight.rakuten.co.jp/

 もちろん、中小企業診断士に相談して市場調査を行うことも可能です。市場調査から得られた見解を用いた事業計画の作成から、計画実行の伴走支援まで一気通貫で経営者のご支援が可能です。当会へのお問い合わせ、または当ホームページ掲載のコンサルタントにアプローチいただければと存じます。

大阪中小企業診断士会お問い合わせ:https://www.osaka-shindanshi.org/contact/
コンサルタント一覧:https://www.osaka-shindanshi.org/member/

以上

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